店長育成の本質は「売上を追うこと」ではなく「利益を残すこと」にある

お金の基礎

― 強い店長は、“売る人”ではなく、“利益をつくる人”である ―

「売上は上がっているのに、なぜかお金が残らない」

飲食店経営者の方と話していると、
本当によく聞く悩みです。

月商は伸びている。
客数も増えている。
現場も忙しい。

それなのに、

「利益が出ない」
「思ったより手元に残らない」
「店長は頑張っているのに…」

なぜでしょうか。

その理由の一つが、

「利益率」

です。

多くの店長は、
「売上」には敏感です。

「今日は何万円だった」
「昨日より客数が増えた」

ここは見ています。

でも、

「利益率」

まで見ている店長は、
意外と少ない。

つまり、

「いくら売れたか」

は分かる。

でも、

「いくら残ったか」

は分かっていない。

これは危険です。

店長育成において、
「お金の基礎」の第一歩は、

売上ではなく、

利益率を理解すること

です。

今日は、店長育成における「利益率」の重要性について考えてみたいと思います。


なぜ店長に「利益率」が必要なのか

店長は、
店舗の責任者です。

責任とは、

「売上を上げること」

だけではありません。

本来は、

「利益を残すこと」

です。

例えば、

売上100万円の店がある。

利益率が10%なら、
利益は10万円。

利益率が20%なら、
利益は20万円。

同じ売上でも、
結果は倍違います。

つまり、

利益率は、

経営の質

を表しています。

売上だけを追う店長は、

アクセルしか踏めません。

利益率を理解する店長は、

アクセルとブレーキを使い分けられます。

これが強い。


利益率を知らない店長に起きること

では、
利益率を知らないと何が起きるのでしょうか。


① 「売上さえ上がればいい」と思う

例えば、

値引きをする。

キャンペーンを打つ。

客数は増える。

でも、

利益率が下がる。

結果、

忙しいのに利益が出ない。

よくある話です。


② 無駄に気づけない

食材ロス。
人件費の過多。
過剰発注。

利益率を見ていないと、

「どこが無駄か」

が見えません。


③ 現場判断がズレる

例えば、

「もう一人スタッフを入れよう」

本当に必要でしょうか。

利益率を理解している店長は、
その判断ができます。


利益率とは何か

ここはシンプルに整理します。

利益率とは、

「売上に対して、どれだけ利益が残ったか」

です。

式で言えば、

利益率=利益売上×100利益率 = \frac{利益}{売上} \times 100利益率=売上利益​×100

例えば、

売上100万円
利益20万円

なら、

利益率20%です。

つまり、

100円売って、
20円残っている。

これが利益率です。

シンプルですが、
とても重要です。


店長が見るべき利益率は3つある

飲食店では、
利益率にも段階があります。


① 粗利率

売上から、
原価を引いたもの。

つまり、

食材効率です。

「何を売るか」

に関わります。


② 営業利益率

粗利から、
人件費や経費を引いたもの。

つまり、

店舗運営の効率です。

「どう運営するか」

に関わります。


③ 商品別利益率

商品ごとの利益率。

例えば、

人気商品でも、
利益率が低いことがあります。

これを見ると、
販促が変わります。


強い店長は「利益で考える」

成果を出す店長には共通点があります。

それは、

「利益で考える」

ことです。

例えば、

「このメニューを推すべきか?」

売上ではなく、

利益率を見る。

「この時間に人を増やすべきか?」

忙しさではなく、

利益を見る。

つまり、

意思決定の軸が、

「利益」

になっています。

これが強い。


なぜ店長は利益率が苦手なのか

理由は大きく3つあります。


① 売上文化が強い

飲食業では、

「売上が正義」

になりやすい。

もちろん大切です。

でも、

利益がなければ続きません。


② 数字が難しいと思っている

「会計は苦手」

という店長は多いです。

でも、

利益率は難しい話ではありません。

「どれだけ残るか」

だけです。


③ 現場とつながっていない

利益率を、
会議資料の数字だと思っている。

違います。

利益率は、

現場の行動の結果

です。


店長に利益率を教える3つの方法

では、どう育てるか。


① 商品ごとに見る

おすすめです。

「この商品はいくら残るか?」

これを知るだけで、
販促が変わります。


② 日報に入れる

売上だけでなく、

利益率も毎日見る。

習慣化が大切です。


③ 現場行動とつなげる

例えば、

ロス削減。
仕込み量。
シフト調整。

これが利益率にどう影響するか。

ここを教える。


店長の役割は「売上責任者」から「利益責任者」へ

これからの店長に必要なのは、

売上を追うこと

だけではありません。

必要なのは、

「利益をつくること」

です。

いくら売るか。
いくら使うか。
いくら残すか。

ここまで考えられる店長は強い。

つまり店長は、

「売上責任者」

ではなく、

利益責任者

なのです。


最後に

店長育成というと、
つい

接客やマネジメント

に目が向きます。

もちろん必要です。

でも、
経営者として育てるなら、

避けて通れないものがあります。

それが、

利益率

です。

利益率を理解すると、
行動が変わります。

判断が変わります。

店が変わります。

もし今、
「売上はあるのに利益が残らない」
と感じているなら、

ぜひ、この問いを店長に投げてみてください。


「今日の売上は分かる。でも、今日いくら残った?」

その問いから、
店長は“売る人”から“利益をつくるリーダー”へ変わり始めます。

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