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メニューを減らしても売上・利益を2倍にする
【飲食業界を元気にしたい中小企業診断士】
菊池研太です。
忘年会シーズン、準備に営業とお疲れ様です。
今シーズンの目標は達成できそうですか?
それとも、来年こそは!と考えてますか?
今年の反省をもとに、ぜひ年間計画を立てて、行動を開始してくださいね!
今日は、選ばれるお店になるためのメニュー構成についてお伝えしていきます。
近年は提供するメニューをかなり絞って成功しているお店が増えてきています。特に小規模のお店ではメニューを絞らないと効率よく売ることができず、苦戦を強いられます。メニューの幅が比較的広い、居酒屋、レストランは先日の「2019年飲食店の倒産、過去最多へ」でも書いた通り倒産数も多い傾向です。
メニュー構成について、メニューを減らすことを中心に、自分のお店ならどうするかを考えてみてください。

メニューを減らすとどうなるの?

こんなお悩みありませんか?
- 売れているのに利益が出ない
- 提供に時間がかかりすぎている
- 従業員が少ないと営業が回らない
- 食材ロスが多い
- いつも冷凍庫がパンパン
- 食器の収納が足りない
これらの悩みをお持ちなら、メニュー構成を整えることで解決するかもしれません。
利益率を上げるには、売り上げに占める原価の割合が下げなければなりませんが、メニュー数が多い店舗では原価率が高めになってしまう傾向があります。原価が上がってしまう主な原因は、食材のロスと仕入の価格が上がってしまうことです。
提供に時間がかかったり、従業員が少ないと営業が回らないのは、習熟度も影響していますが、その習熟度を高めるには覚えることを減らしたり、簡単にする必要があります。
食材ロスは、使われないまま廃棄してしまうロスが一番もったいないです。かといって、時間が経って品質が落ちた食材を使えば、お店の評判も落ちてしまいますよね。
食材の保管期限をのばそうとして冷凍庫を使い始めると、すぐにパンパンになり、奥に追いやられたさらに古い食材は使われないままです。
メニューに合わせて食器を入れてはみたものの、食器を入れる場所が無いのは、効率のいいオペレーションの妨げです。
これらの問題を解決するためには、メニュー構成の整理がとても効果的なんです。
メリット
食材のロスが減る
食材の種類も減らすことで、管理を楽にするほか、使用する品目を絞ることで期限内に使いきれるようになり、ロスが減ります。
原価率が下がる
売れるメニューを集中させることで、多めの量で仕入れることが可能になり、仕入先によっては価格を下げてもらうように交渉できるようになります。また、ロスが減ることでも原価率が下がりますね。
営業の効率が上がる
売れるメニューを集中させると、従業員の作業やお客様の注文が単純になっていきます。慣れが早くなりますし、販売数見込みが立てば仕込みの加工度をより高めることができ、提供までの時間も短縮、盛り付けや温度などの品質も安定します。
食品庫や食器棚が空く
メニューを絞って食材の回転が良くなると、保管しておくためのスペース確保も少なくて済みます。食器の種類も考えてメニュー構成を整えると、食器棚も空き、作業効率を上げることもできますね。
販売数が増える
お客様がメニューを選びやすくなり、注文が速くなります。そうすると、回転数も増えるので販売数をのばしやすくなります。特にランチ営業では提供スピードが顧客満足に大きく影響しますので、オペレーションをより単純に素早くできる体制が作れるのも大きなメリットです。

デメリット
無くしたメニューについていたお客様ががっかりする
そのお客様は、週に何回来店しますか?そのメニューは週に何食売れていますか?大切なお客様ですが、飲食業は商売ですので、具体的に数字を比較して決断しましょう。また、メニュー変更はそのお客様への接客の機会にもなりますので、新しいメニューを試してもらうチャンスにしましょう。
メニュー表が寂しくなる
メニューデザインやPOPデザインを工夫して、メニューがたくさんあるように演出することはできます。写真を上手く使うのも方法です。また、本当に少数のメニューに絞ることで、メニュー表を限りなくシンプルにすることも考えれらます。
そのほか、本当に売り上げが伸びるのか不安になるとか、「これしかないの」とお客様に思われるのが怖いとか、漠然とした不安感が出るんじゃないでしょうか?
まあ、とりあえず続きを読んでみてください。

メニュー構成の考え方
闇雲にメニューを減らしたり変更したりするのはお客様とオペレーションの両面でも良いことはありませんので、構成の仕方というものがあります。
お店の問題を解決するために、必ずしもメニュー構成の変更をするべきということでもありませんので、メリットとデメリット、利益率などを見ながら適切なメニュー構成変更を実施します。
残すメニュー・無くすメニュー
まずは下準備が必要です。各メニューの販売数を記録しておくとその後の作業が楽ちんです。POSがあれば販売数の管理はより簡単ですね!
販売数の統計が取れたら、売上と販売数の上位30%はよく売れているメニューなので残しましょう。
下位の30%は、無くしたり、入れ替えたりする候補です。販売数が少ないものや、ロスが出やすいメニューがあれば思い切って止めてしまいましょう。下位30%で残していいものは、ロスが出ないもの、利益率がかなり高めのものだけです。また、メニュー表の大きなスペースを取っているにも関わらず下位にいるメニューは入れ替え必須です。
次に、真ん中の40%のうち、上位の30%と共通の食材やオペレーションで作れるものは残す候補です。また、オペレーションに大きく負荷をかけていないなら、原価率の低いメニュー(利益の大きいメニュー)は残します。専用の食器があるのに、この位置にあるメニューは無くす候補。
最終的には、食材の管理が効率的になるか、利益率が低すぎないか、オペレーションの負荷はどうか、お客様に対してのメニュー構成上残すべきかどうかを判断しながら調整していきます。オペレーションや食材の問題さえ押さえておくなら、メニュー数全体は減らさなくてもOKです。でも、新メニューとして1割くらいのメニューは入れ替えていきたいですね。
そして、残すメニュー、無くすメニューが決まったら、残すメニューをお勧めするオペレーションをしていきましょう。POPを変えたり、販売トークを変えたり。
さらに、無くすメニューに変わるメニューの開発も同時に進めていきます。
決めてから大体2~3か月で新メニューを考えましょう。
原価のバランス
原価のことを前の項目でも触れていますが、単品の原価と全体の原価を把握しておいてください。
原価率はメニューの販売戦略上重要で、原価率が高いお得なメニューでお客様を集め、原価率の低い利益が出るメニューへ誘導するなどのように、組み合わせて使っていきます。
原価の目安は30%以下と数字で考えている方もいらっしゃるでしょうが、すべてのメニューの原価率が30%である必要はありません。トータルの原価率や、人件費も考えながら、原価率を考えてメニュー構成をしていきましょう。
※原価率の目安は戦略・業態・商品・立地などで違ってくるので30%というのは一例です。
オペレーション
オペレーションもメニュー構成をしていくうえで踏まえていきましょう。
オペレーションとは、食材の仕入れ~仕込み~調理~提供までの作業です。スムーズに提供するためには、動線や収納の確保が必要だったり、少人数でオペレーションする場合には作業を同時並行で進めるうえでつきっきりになる時間が長いものは避けたいですね。
オペレーションが他の作業に影響を与えているなら、そのメニューは手順を改善するか、販売数が多くなければ思い切って無くしてしまうのもスムーズな営業をしていくうえで有効です。
また、思い切ってオペレーション中心でメニュー構成をまとめてしまうことも効果的です。例えばグリルもコンロもオーブンもフライヤーもゆで麺も・・・と様々なオペレーションがあると、動きが複雑になってきますし、従業員の習熟度も上がりにくいので人件費も結局多くかかってしまいます。
チェーン店ではありますが、「とんかつ・かつ丼のかつや」「俺のステーキ」などはオペレーションを絞り込んで効率を上げ成功している例です。
※俺のステーキは最近調子を落としていますが、原因はオペレーションというよりもサービスや調理技術の問題でしょうね。

まとめ
メニューを絞る・減らすことで、様々なメリットが得られる反面、どのようなメニュー構成にしていくかの判断はなかなか難しいものです。
しかし、売りにするメニューをしっかり絞り込むことで、お客様への訴求もしやすくなりますし、コアなファンがつく可能性も上がります。
主要な商品をしっかりブラッシュアップして、それをしっかりと売っていくことが、これからの飲食店、特に小規模店舗が生き残るためには必須の条件になってきますよ。
- 自分の店はメニューを絞った方が良いのか
- 絞るとしたらどのメニューなのか
- メニュー開発はどう考えればいいのか
- 作業を変更していくときはどう考えればいいのか
- 自分のお店ではできそうもないと思っていないか
- 従業員への説得はどうすればいいか
上記のようなお悩み不安があれば、ぜひお問合せ下さい。
直接でも、ZoomやSkypeなどでも初回無料で面談させていただきます。
下記のリンクから
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と、書いてお問合せ下さい。

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私は、中小飲食業専門で経営コンサルタントをしています。
仕事は2つ
1.中小飲食店を儲けさせること
2.中小飲食店を成長させること
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まずは現状をしっかりと伺いたいと思います。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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