店長育成の本質は「店を開けること」ではなく「入口を増やすこと」にある

営業・マーケティング

― 強い店長は、“来店を待つ人”ではなく、“出会いを設計する人”である ―

「最近、お客様が減っている気がする」

店舗経営の現場で、
よく聞く悩みです。

すると多くの場合、

接客を改善しよう。
販促を増やそう。
キャンペーンを打とう。

という話になります。

もちろん、
それも必要です。

でも、
その前に考えたいことがあります。

それは、

「そもそも、新しいお客様とどれだけ出会えているか?」

ということです。

なぜなら、

どれだけ接客が良くても、
どれだけ商品が良くても、

店に来てもらえなければ始まらないからです。

つまり、

売上の入口は、

見込客数(リード数)

です。

今日は、
店長育成における「見込客数」の重要性について考えてみたいと思います。


そもそも「見込客数(リード数)」とは何か

ActionCOACHの「5 Ways」では、
売上を上げる方法を次の5つに整理しています。

  1. Leads(見込客数)
  2. Conversion Rate(成約率)
  3. Number of Transactions(平均購入回数)
  4. Average Dollar Sale(平均客単価)
  5. Profit Margins(利益率)

この中で、
最初に来るのが

Leads(見込客数)

です。

なぜでしょうか。

答えはシンプルです。

入口が増えなければ、
出口は増えないからです。

例えば、

月100人来る店と、
月200人来る店。

成約率が同じなら、
後者の方が売上は大きい。

当たり前です。

でも、
この「当たり前」が、
意外と見落とされます。


なぜ店長に「見込客数」の視点が必要なのか

「集客は本部の仕事」

そう思っている店長は多いです。

半分正解で、
半分間違いです。

広告は本部かもしれません。

でも、

来店動機を作るのは現場です。

例えば、

店頭看板。
紹介の仕組み。
SNS投稿。
地域イベント。
口コミづくり。

これらは、
店長が動けます。

つまり、

店長は、

“集客の受け身”ではなく、“集客の主体”

であるべきです。


見込客数が弱い店に起きること


① 売上が安定しない

常連頼みになります。

新規が減ると、
一気に落ちます。


② 値下げ依存になる

新規が来ない。

だから、
安売りで呼ぶ。

これは危険です。


③ 店が老化する

客層が固定化します。

新しい空気が入らない。

これも危険です。


「見込客数」は売上の入口

ここを整理しましょう。

売上は、

見込客数 × 成約率 × 平均客単価 × 平均購入回数

で構成されます。

例えば、

100人 × 30% × 3,000円 × 2回
= 180,000円

もし見込客数が
100→120になれば、

216,000円になります。

たった20%増で、
売上は20%増えます。

つまり、

最初に触るべきレバーは、

見込客数

なのです。


ただし、見込客数だけではダメ

ここが重要です。

人を集めても、

成約率が低ければ意味がありません。

例えば、

100人来て、
10人しか買わない。

これは入口ではなく、
店内体験の問題です。

また、

買っても1回で終われば、
利益が伸びません。

つまり、

見込客数は、

5 Waysの中の“入口”

です。

他の項目とつながっています。


成約率との関係

来店した人が、
どれだけ買うか。

入口が増えても、
成約率が悪ければ穴が開いています。


平均客単価との関係

せっかく来たなら、
価値を高く届ける必要があります。


平均リピート回数との関係

新規獲得コストは高い。

だから、
再来店が重要です。


つまり、

見込客数は、

「増やして終わり」ではなく、
他のKPIにつなぐ起点

です。


店長が増やせる「見込客数」とは何か

では、
具体的に何を増やせるのでしょうか。


① 新規来店数

最も分かりやすいです。

チラシ。
SNS。
広告。


② 紹介数

既存顧客からの紹介。

最強です。


③ 店頭通行客の入店率

看板。
外観。
入口。

改善余地が大きいです。


④ Web流入

Google Map。
口コミ。
Instagram。

今は必須です。


⑤ 地域接点

地域イベント。
近隣企業提携。

地味ですが強いです。


店長ができる「見込客数」向上策


① 店頭を見直す

「入りやすいか?」

まずここです。


② 紹介をお願いする

「ご紹介ください」

言わないと起きません。


③ SNSを現場で回す

本部任せにしない。

日常を見せる。


④ 口コミを依頼する

良い体験の直後に。


⑤ 地域に出る

待たない。

会いに行く。


ActionCOACH的に言う「見込客数」

ActionCOACHでは、

「Most businesses don’t have a sales problem.
They have a leads problem.」

(多くの企業は売上の問題ではなく、見込客数の問題を抱えている)

と言います。

つまり、

売れないのではなく、

母数が足りない

のです。

ここを見誤ると、

成約率改善ばかりして、
疲弊します。


なぜ店長は「見込客数」を苦手とするのか

理由は3つあります。


① 待ちの文化

「来るもの」と思っている。


② 本部依存

「集客は本部」

で止まる。


③ 数字を追っていない

来店数を見ていない。

計測しないと改善できません。


店長に「見込客数」を育てる3つの方法


① 毎週、来店数を確認する

まず見る。

これが第一歩です。


② 流入経路を聞く

「何で知りましたか?」

ここにヒントがあります。


③ 週1つ、集客施策を試す

小さくテストする。

改善します。


店長の役割は「来店を待つ人」から「入口を増やす人」へ

これからの店長に必要なのは、

現場を回すこと

だけではありません。

必要なのは、

新しいお客様との接点を増やすこと

です。

見込客数を増やす。
成約率につなげる。
リピートにつなげる。

これができる店長は強い。

つまり店長は、

「現場責任者」

ではなく、

入口設計者

なのです。


最後に

売上を上げたいとき、
私たちはつい

「もっと売ろう」

と考えます。

でも、
その前に必要なのは、

「もっと出会うこと」

です。

もし今、
「売上が伸び悩んでいる」
と感じているなら、

ぜひ、この問いを投げてみてください。


「今月、私たちは何人の新しいお客様と出会えたでしょうか?」

その問いから、
店長は“待つ人”から“売上の入口をつくるリーダー”へ変わり始めます。

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